髙谷光信合唱講座「晩祷を歌って学ぶスラヴ音楽」【東京会場】

ロシアのウクライナへの軍事侵攻により、欧米各国や日本においてロシア音楽や演奏家を排除する動きが一時ありました。文化・芸術の分野も、国際情勢やそれに伴うさまざまな感情と無関係ではいられないことの表れではありますが、同時にこの問題は、国や時代を超えた芸術作品の価値についてじっくり考える必要性を投げかけました。
このセミナーでは、ウクライナのオーケストラで約20年間常任指揮者を務めている髙谷光信氏を講師にお招きし、スラヴ民族の魂に根付くスラヴ音楽の魅力を、ラフマニノフの《晩祷》の〈Bogoroditse Devo〉(アヴェ・マリア)を実際に歌いながら学ぶものです。また、平和への祈りを込めて、シルヴェストロフ《ウクライナへの祈り》もあわせて歌います。
連動企画となっている、髙谷光信オンラインセミナー「スラヴ音楽の魅力を学ぶ」を事前に受講していただくとより理解も深まることでしょう。
多くの皆様のご参加を心よりお待ち申し上げます。

《講師からのメッセージ》
今、ウクライナではロシアの作曲家による楽曲を演奏することは許されません。 3年前までは、チャイコフスキーやラフマニノフを共に奏でてきたウクライナのオーケストラの仲間たちも、戦禍の中、楽器を銃に持ち替えて戦う“今”は、彼らの中で戦争と音楽が一括りとなっています。
私はこれまで、「音楽に国境はない」そう言い続けてきました。
音楽は国境を越えて人々を癒し、慰め、明日への活力を平等に与えるもの、私はウクライナで何度もそれを目の当たりにしてきたからです。チャイコフスキーやラフマニノフを愛し、その素晴らしさを私に教えてくれたのはウクライナの音楽家たちでした。
ウクライナの作曲家シルヴェストロフは言います。
「芸術の女神は戦時には沈黙する。私は一人の人間として怒りを感じるが、音楽で怒りを表すことはしない。怒りの表現は味方だけでなく、敵をあおり、 敵にも力を与える。だから芸術の女神は沈黙する。音楽は平和の価値を教えてくれるもの。地球上の、一人ひとりの命の価値を。」と。
ラフマニノフの《晩祷》、シルヴェストロフの《ウクライナへの祈り》を学ぶことで、スラヴ音楽に込められた人々の想いや祈りの心をお伝えします。そして、音楽を通して平和や人の命の尊さについて思いを馳せる機会となっていただければと思います。(髙谷光信)

髙谷光信合唱講座「晩祷を歌って学ぶスラヴ音楽」【東京会場】

講座概要

講座名 髙谷光信合唱講座「晩祷を歌って学ぶスラヴ音楽」【東京会場】
講師 髙谷光信(ウクライナ・チェルニーヒウフィルハーモニー交響楽団 常任指揮者・一般社団法人 日本ウクライナ音楽協会理事長)
日時 2024年4月6日(土)14:00~16:30(受付13:30~)
会場 大森福興教会礼拝堂 〒143-0023 東京都大田区山王2丁目12-10
(JR京浜東北線「大森」徒歩5分・駅西口正面の八景天祖神社前階段を登り左へ)
※Google Mapの経路は使えませんのでご注意ください。
大森駅からの経路はこちら
課題曲 ラフマニノフ《晩祷》より6番〈Bogoroditse Devo〉(アヴェ・マリア)
シルヴェストロフ《ウクライナへの祈り》
※楽譜の入手方法につきましては、お申し込み後にご案内いたします。
受講料 一般3,300円(税込) 学生1,800円(税込)
※このうち300円は一般社団法人 日本ウクライナ音楽協会を通じて、ウクライナ支援金としてキーウ室内合唱団に寄付いたします。
定員 100名
アーカイブ動画 なし
後援 一般社団法人 日本ウクライナ音楽協会

申込方法

下記「受講申込をする」ボタンよりお進みください。

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連動企画

髙谷光信オンラインセミナー「スラヴ音楽の魅力を学ぶ」(全3回)

スラヴ民族の魂に根付くスラヴ音楽の魅力を、ラフマニノフの《晩祷》とシルヴェストロフ《ウクライナへの祈り》を通して学びます。事前に受講していただくとより対面講座の理解もより深まることでしょう。

講師プロフィール

髙谷光信(たかや・みつのぶ)

東京混声合唱団指揮者(2019年4月~)ウクライナ・チェルニーヒウフィルハーモニー交響楽団常任指揮者(2012年4月~)一般社団法人日本ウクライナ音楽協会理事長(2022年2月~)ウクライナ国立チャイコフスキー記念音楽院指揮科首席卒業。また国家演奏家資格、ディプロマを最優秀の成績で取得。指揮を故小松一彦、故伊吹新一、田中良和、藏野雅彦、辻井清幸、V.プラソロフ、故E.ドゥーシェンコ、N.スーカッチに師事する。ウクライナ・チェルニーヒウフィルハーモニー交響楽団の招致により『ホロヴィッツ国際ピアノマスタークラス』『ウクライナ国際シヴィール音楽祭』『ウクライナ国際音楽祭・キエフ夏の音楽の夕べ』『ウクライナ国際バルトケーヴィッチ音楽祭』などに出演し「高い音楽性でソリストを支え音楽祭を成功に導いた。」(KievPost)と高く評される。2010年より『ウクライナ国際マスタークラス指揮・ヴァイオリン・ピアノ部門』の講師・審査員・指揮者を務める。2017年3月在ウクライナ日本大使館後援事業~ウクライナ日本国交25周年記念「チェルニーヒウフィルハーモニー交響楽団特別演奏会」(2017.3.18/3.20)に出演しウクライナ国立ドゥムカ合唱団と共演する。また日本から「アンサンブルつるみ合唱団」やソリストも来訪しTV・新聞にて大きな話題として報じられた。2017年からフジコ・ヘミングと共演を重ね好評を博す。2022年2月1日に「一般社団法人日本ウクライナ音楽協会」を創設。理事長に就任する。現在までに東京混声合唱団、神戸市混声合唱団、ウクライナ国立ドゥムカ合唱団、チェルニーヒウ州立ボルトニャンスキー室内合唱団、ウクライナ国立リヴィウフィルハーモニー交響楽団、大阪交響楽団、京都フィルハーモニー室内合奏団、兵庫芸術センター管弦楽団、セントラル愛知交響楽団、名古屋芸術大学フィルハーモニー管弦楽団、瀬戸フィルハーモニー交響楽団、愛知室内オーケストラ、Osaka Shion Wind Orchestra、神戸市室内合奏団、武庫川女子大学音楽学部オーケストラ、大阪芸術大学管弦楽団などを指揮。大阪芸術大学演奏学科客員准教授。名古屋芸術大学芸術学部音楽領域・大学院、武庫川女子大学音楽学部、各講師。第16回京都芸術祭京都市長賞受賞(2002年京都)チェルニーヒウ州文化功労賞受賞(2012年7月ウクライナ)チェルニーヒウ州行政長文化功労感謝状受彰(2019年7月ウクライナ)

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