安積道也教会音楽講座3
「ミサ曲とハインリッヒ・シュッツを通して学ぶ宗教曲」(全5回)

「ミサ曲」を改めて学ぶ!

ハイデルベルク教会音楽大学合唱指揮科教授・安積道也先生から「教会音楽」について様々な視点から解説いただく好評セミナーの新シリーズが始まります!
この第3シリーズでは、まず、多くの方にとって最も身近な宗教曲である「ミサ曲」について改めて学んでいきます。加えて特定の作曲家の作品を通して宗教曲を学ぶ新企画が始まります。第1弾として今年没後350年を迎えるドイツ初期バロック音楽の巨匠ハインリヒ・シュッツを取り上げます。
多くの皆様のご参加を心よりお待ち申し上げます。

《講師からメッセージ》

極端な例ですが、かつて日本で「ミサ曲とはラテン語の5楽章くらいの組曲である」という定義を耳にしたことがあります。あまりに大胆な定義に飛び上がってしまいましたが、これを笑い飛ばせる方でも、ミサ曲に関して今更人に聞けない疑問をお持ちの方もいるかもしれません。なぜ、どのミサ曲もテキストが一緒なのか。たまにBenedictusだけ別の楽章になっているミサ曲があるのはなぜか。Credo やGloriaが複数楽章からなる場合とそうでない場合があるのはなぜか。どうして作品によって、演奏時間も編成も曲調も大きく異なるのか。宗教曲らしいけれど教会の礼拝で演奏されているのなんて聞いたことないし・・・などミサ曲に関する悩みはつきません。

本講義では、まず「ミサ」が何であるかをお話しします。そして、ミサそのものの構造を学んだ後に、「ミサ曲」の説明に入りますが、今回は少し突っ込んで「ミサ曲」の内容に触れていきます。Credoで一体何が語られているのか、作曲家がそれに対してどんな音楽をつけたのかなどを、事例を挙げながら見ていきましょう。皆さんがミサ曲を演奏したり聞いたりするとき、それぞれの作品に宿る音楽のありようを楽しみ、作品を味わうことができるようになれば良いと思っております。

後半は、ハインリッヒ・シュッツを取り上げます。シュッツは、ドイツ語圏におけるプロテスタント教会音楽の立役者です。シュッツなしに、バッハもヘンデルも、ブラームスやメンデルスゾーンもあり得ません。そんなシュッツの生涯と彼の代表作品を取り上げ、作品の背景(例えば「十字架上の7つの言葉」とは一体何なのか)や内容に触れていきます。その中には「受難曲」などよく聞くタイトルも多くあります。それぞれの概念にも触れていきますので、他の作曲家の同名タイトルの作品にもつながる話になると思います。再び画面越しにお会いできることを楽しみにしております。(安積道也)

安積道也教会音楽講座3

講座概要

講座タイトル 安積道也教会音楽講座3
「ミサ曲とハインリッヒ・シュッツを通して学ぶ宗教曲」(全5回)
講師 安積道也(ハイデルベルク教会音楽大学合唱指揮科教授)
日程・内容 第1回 7月16日(土)ミサ曲を学ぶ ①
ミサについて:ミサの構造と意味/固有唱と通常唱/教会暦と固有唱/ミサ曲の概念と歴史
第2回 8月6日(土)ミサ曲を学ぶ②
キリエ/グロリア/クレド/言葉と音楽
第3回 8月27日(土)ミサ曲を学ぶ③
サンクトゥス/アニュス・デイ/ベートーヴェン以降のミサ曲/礼拝音楽とコンサートピース
第4回 9月24日(土)シュッツの作品を通して宗教曲を学ぶ①
生涯/ダヴィデ詩編歌集/ヒストリア(誕生・受難・復活)/葬送音楽
第5回 10月1日(土)変更10月15日(土) シュッツの作品を通して宗教曲を学ぶ②
シンフォニアサクレ/十字架上の七つの言葉/受難曲/宗教的合唱曲集/白鳥の歌、他
時間 各回とも14時00分~15時00分(60分)※受付開始30分前
受講料 5回通し8,000円(税込)※各回の受講設定はございません。
アーカイブ動画 配信あり。視聴期間2022年10月31日(月)まで

申込方法

下記「受講申込をする」ボタンよりお進みください。

第1シリーズ、第2シリーズの動画は、動画配信サービス
initium ; auditoriのサイトにて販売しております。
動画購入はこちら

◆【動画聴講】安積道也 教会音楽講座特別編 宗教合唱曲公開レッスン

去る9月10日に開催された安積道也先生による公開レッスン講座(於:長岡京市中央生涯学習センター 3Fメインホール)の模様を動画でご覧いただけるようになりました。
当日は、宗教曲を演奏するにあたって必要な事柄とそれをどのように演奏に反映させるのかを、受講団体への指導を通して、わかりやすくお話いただきました。
動画ではありますが、宗教音楽のエキスパートの指導に触れることのできる貴重な機会となることでしょう。

聴講料 2,000円(税込)

講師プロフィール

安積道也(あづみ・みちや)

シュトゥットガルト、並びにフライブルク国立音楽大学にて教会音楽家A課程と大学院合唱指揮科を最優秀で修了。ドイツ国家資格教会音楽家最高位(A級カントール)取得。2004年第1回バイロイト合唱指揮者コンクール優勝。2007年アルテンブルク国際オルガン即興アカデミー・ファイナル・コンサートプレーヤー。在独中、ギュンタースタール聖マリア教会音楽監督とフライブルク独仏合唱団常任指揮者を兼任。
これまでに、合唱指揮をM.シュルト–イェンセン、D.クルツ、H.M.ボイエレに、管弦楽指揮法をS.サンドマイヤーに、オルガンをJ.ラウクヴィック、H.ドイッチュに、グレゴリオ聖歌をG.ヨッピヒに、声楽をE.B.ヒレマン、B.ゲルトナー各氏に師事。
2009〜2019年西南学院音楽主事。在任中オラトリオ作品に特化した合唱団の設立や、演奏会の企画・演奏など学院の音楽事業を手掛ける傍ら、全国各地で客演指揮、オルガンコンサート、合唱団や講習会の指揮や指導、講師を精力的に務める。教会音楽の演奏と実践を専門とし、小編成のアカペラから管弦楽付きオラトリオ作品まで、幅広いレパートリーを持つ。エリザベト音楽大学元非常勤講師、日本オルガン研究会元会員。キリスト教礼拝音楽学会海外会員。
2020年ハイデルベルク教会音楽大学合唱指揮科教授に就任。再びドイツに拠点を移し、後進の育成と教会音楽・合唱音楽の発展に尽力する。
ハイデルベルク教会音楽大学室内合唱団常任指揮者。ハイデルベルク聖ラファエル教会オルガニスト。

オンライン・セミナーについて

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