【学び舎 遊人シリーズ】
《街には児童合唱団が必要である》
報告書 『地域における児童合唱団の機能と役割』から見る
社会に児童合唱団が必要な本当の理由

合唱が盛んな日本では、全国各地で大小さまざまな児童合唱団が活動をしています。しかしその実体は合唱愛好家にもあまり知られていないようにも感じます。
「子どもたちはなぜ児童合唱団に入っているのか?」
「児童合唱団と学校の合唱団との違いはなにか?」
「児童合唱団は地域でどんな役割を果たしているのか?」
このセミナーは、3名の若い研究者がまとめ上げた報告書 『地域における児童合唱団の機能と役割』の内容を共有すると同時に、児童合唱団を長い間指導してきた3名のベテラン指導者にもパネリストに加わっていただき、研究と実践の両面から児童合唱の存在意義について改めて考えてみようというものです。

《企画発案者 坂元勇仁さんからのメッセージ》

僕がレコーディング・ディレクターとして全国でセッションをしていた1990年代の中ごろ、ある児童合唱団に「引きこもり」や「不登校」の子どもたちが何人もいることを知った。その時の衝撃は大きなものだったが、いろいろな地域でそのことを尋ねると、意外にも同じ傾向があることがわかった。あれから四半世紀の時が過ぎ「子どもの貧困」などの社会的問題が叫ばれ、子どもたちを取り巻く状況が変化した現在、《あの時の問題》はどうなったのか…。
報告書 『地域における児童合唱団の機能と役割』は、僕が長く抱えて来た問題に共鳴をした3人の若き音楽教育の研究者たちが調査を続け、まとめ上げたものである。このセミナーではその完成を機に、リサーチをすることで見えて来たこと、これからの課題を示すとともに、日本の児童合唱を牽引してきた3名の指導者たちとこれからの児童合唱のあり方、また児童合唱団が社会の中で持ちうる「包摂性」について議論する。

講座概要

出演 ◇ 地域の児童合唱研究プロジェクト
市川恵(早稲田大学教育・総合科学学術院講師)
萩原史織(東京藝術大学芸術教科研修推進室特任助教)
船越理恵(東京藝術大学教育研究助手)
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長谷川冴子(東京少年少女合唱隊 桂冠指揮者・全日本合唱連盟副理事長)
伊東恵司(合唱指揮者、全日本合唱連盟青少年委員)
永ひろこ(合唱指揮者、全日本合唱連盟小学校部門課題曲選定委員)
聞き手 坂元勇仁(レコーティング・ディレクター、大阪芸術大学客員教授
講座タイトル コーラス・カンパニー オンラインセミナー 【学び舎 遊人シリーズ】
《街には児童合唱団が必要である》
報告書 『地域における児童合唱団の機能と役割』から見る
社会に児童合唱団が必要な本当の理由
日時 2020年8月8日(土)19時~20時45分 (受付開始30分前)
受講料 1,000円+税

※このオンライン座談会は、Zoomの「ウェビナー」システムを利用して行います。受講者は音声、ビデオともオフの状態での参加となります。

※PC、iPad、iPhone、Androidなど様々なデバイスからご参加いただけます。
事前に Zoom アプリをインストールいただく必要があります。(Zoomへのアカウント登録は必須ではありません。)

※お申込み・お支払い完了後、参加方法を記載したメールがお手元に届きます。
お申込み後、2日経ってもメールが届かない場合は、弊社までご連絡ください。携帯電話の迷惑メールフィルターの設定で、@zoom.us / @choruscompany.com からのメールを「受信する」にしてください。

※セミナー申込者にはセミナーの模様を録画した動画を限定公開いたします。リアルタイムで参加できない方もそちらにて受講いただけます。動画のご案内は、セミナー終了後2日程度でご案内のメールをお送りいたします。

※オンラインセミナーに初めて参加される方のために無料のテストセミナーを随時開催しております。詳しくは弊社までお尋ねください。

申込方法

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プロフィール

◇地域の児童合唱研究プロジェクト研究チーム

市川 恵 (いちかわ めぐみ)

博士(学術)。東京藝術大学大学院音楽研究科博士課程音楽文化学領域修了。大学院アカンサス音楽賞受賞。分担執筆に「文化としての日本のうた」(東洋館出版)、「私たちに音楽がある理由」(音楽之友社)がある。

萩原 史織 (はぎわら しおり)

博士(学術)。東京藝術大学大学院音楽研究科博士課程音楽文化学領域修了。主要な研究テーマは、音楽の生涯学習、大人のアマチュア音楽活動。

船越 理恵 (ふなこし りえ)

博士(学術)・MBA 。東京藝術大学大学院音楽研究科博士課程音楽文化学領域修了。西武文理大学、高崎商科大学他にて非常勤講師として勤務。主要な研究テーマは、ライフストーリーから捉える音楽家の生涯学習およびキャリア発達。

長谷川 冴子 (はせがわ さえこ)

東京芸術大学附属音楽高等学校卒業後、米国のクラーク大学音楽部入学。声楽と指揮法を学ぶ。卒業後、東京少年少女合唱隊の指導にあたり、1972年より2代目常任指揮者に就任。国内外の講師、コンクールの審査員を務める。2005年には「第7回世界合唱シンポジウム」では芸術委員長を務め、成功に導いた。現在東京少年少女合唱隊桂冠指揮者。一般社団法人全日本合唱連盟副理事長。2002年より国際合唱連合(IFCM)副会長及び理事を歴任。2019年、文化庁長官表彰受賞。

伊東 恵司 (いとう けいし)

あらゆるジャンルの合唱指揮を行なう。全日本合唱コンクール、宝塚国際室内合唱コンクール、セギッツィ国際合唱コンクールで数多くの金賞を受賞。「アルティ声楽アンサンブルフェスティバル(京都)」「コーラスめっせ(大阪)」等、合唱の裾野の開拓に注力している。著作に「合唱エクササイズ(育成編・日本語編)他」「合唱のイントロダクション」等。また、‘みなづきみのり’のペンネームで作詩活動も展開。全日本合唱連盟子どもコーラス委員を長く務める。

永 ひろこ (なが ひろこ)

名古屋市出身。10歳の頃から小・中・高校の部活動で合唱に親しむ。愛知県立芸術大学音楽学部声楽専攻卒業後は声楽・古楽歌唱法・合唱指揮法を学びながら合唱団員・合唱指導者として活動。全国的にも珍しい公立の合唱団として1977年に発足した豊田市少年少女合唱団に於て1990年から30年以上指導に携わっている。楽曲の様式に基づいた演奏スタイルと合唱で可能な新たな舞台表現の双方を追求する。愛知県立芸術大学、金城学院大学非常勤講師。