【動画聴講】モルテン・シュルト=イェンセン 合唱指揮マスタークラス
「合唱指揮の更なる可能性に触れる」
ドイツ、スカンジナビア諸国を中心に活躍する合唱指揮者モルテン・シュルト=イェンセン氏の来日に合わせ、合唱指揮マスタークラスを開講します。日本では知る人ぞ知る存在であるシュルト=イェンセン氏ですが、歌い手の生理(身体の内外の動き、息遣い)を完全に捉え、合唱団をまさに「ひとつの生きた楽器」そのものとしてしまうような、唯一無二の合唱空間を作りだす指揮者です。その手法は音楽だけでなくスポーツ科学をも修めた彼独自の極めて理知的に突き詰められた「指揮法」に基づいており、本講座ではその技術を1日で集中して体験することができます。レベル・キャリアに関わらず、自らの音楽のイメージを合唱の響きとして実現したいすべての指揮者にとって、他では決して代えられることのない大きな財産となる体験となるに違いありません。
《推薦の言葉》
モルテン・シュルト=イェンセン教授の指揮法講座によせて
モルテン・シュルト=イェンセンの音楽の素晴らしさは、徹底した歌詞の読み込みと、作曲家、作詞家そして作品への深い理解に根ざしています。その解釈を響きに直す術として指揮法があるわけですが、ひとたび氏が腕を振ると、和音ひとつで歌い手も聞き手も否応なく感動を覚えてしまいます。そんな夢のような指揮法は、決して魔法やカリスマではなく、非常に知的に積み上げられた技術体系の上に成り立っています。
シュルト=イェンセンは、音楽(声楽・指揮)とスポーツ科学を専門として修めました。その後、これら二つの分野の専門性を生かし、歌唱という運動をアナトミー(解剖学)的に理解しました。そして指揮者の動きに対して無意識になされる人体の反応をもとに、自身の指揮法を確立していきました。それゆえ氏の指揮法は音楽の表現のみならず、歌い手の歌唱技術に直接関与します。例えば、フォルテを振るということは、大きな図形を描く(大きく振る)ことではなく、歌い手がフォルテとして響く声で歌ってしまうような刺激を与えることを意味します。ですから、合唱団を振るということは、ピアニストが楽器に合わせてタッチを変えて音色を探すように、それぞれの合唱団に合わせて振りを調節し、声を助け、求める音色を引き出していく作業とも言えます。
思い起こせば、学生時代に氏の指揮で歌うと声が疲れませんでした。出なかった高音が出せてしまったり、自分でも驚くような音色が体から発せられることもしばしばありました。コンサートでは、指揮を凝視しているにもかかわらず、他のパートの息遣いが聞こえ、共に呼吸し一つの有機体として歌を語るような境地に至ったのです。
合唱団が自分の思うように歌ってくれずに悩んでいる方、自分の紡ぎ出す合唱の音楽表現に限界を感じている方、合唱指揮の更なる可能性に触れたい方など、ぜひシュルト=イェンセンの指揮と音楽とその響きに触れてみてください。きっとあなた自身、合唱指揮者であることに喜びを覚えるでしょう。
フライブルク音楽大学合唱指揮科(with Prof. Schuldt-Jensen)大学院修了
ハイデルベルク教会音楽大学合唱指揮科教授
安積道也
講座概要
講座タイトル | モルテン・シュルト=イェンセン 合唱指揮マスタークラス |
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講師 | モルテン・シュルト=イェンセン(フライブルク音楽大学指揮科教授) |
指揮受講生 | 磯部里奈、井上和也、今井祐之、今釜亮、佐々木純哉、忠末恵佑(50音順) |
モデル合唱団 | vocalconsort initium |
企画・合唱団指導・通訳 | 谷郁、柳嶋耕太 |
レッスン曲 | Mendelssohn: Denn er hat seinen Engeln befohlen (パナムジカへのご注文はこちら) Brahms: Ach, arme Welt (パナムジカへのご注文はこちら) Wolf: Letzte Bitte (パナムジカへのご注文はこちら) Nystedt: Peace I leave with you (パナムジカへのご注文はこちら) ※楽譜は、パナムジカなどで各自ご用意ください。 |
収録時間 | 360分(予定) |
聴講料 | 3,000円(税込) |
お申込期間 | 2022年12月31日(土)まで |
動画視聴期間 | 2022年12月1日(木)~2023年1月31日(火)まで |
主催 | 株式会社コーラス・カンパニー |
後援 | 全日本合唱連盟 |
協力 | vocalconsort initium |
申込方法
プロフィール
講師 モルテン・シュルト=イェンセンMORTEN SCHULDT-JENSEN
デンマーク王立音楽アカデミー及びコペンハーゲン大学にて、指揮、声楽、声楽教育学、音楽学を学んだのち、S.チェリビダッケ、E.エリクソンに師事。 1999年から2007年までライプツィヒ・ゲヴァントハウスで合唱指揮者を務め、これまでにSWR声楽アンサンブル、RIAS室内合唱団、DR放送合唱団、ゲヴァントハウス管弦楽団、ベルリン古楽アカデミーをはじめとするドイツやスカンジナビアの有名合唱団及びオーケストラを指揮している。 演奏レパートリーは、古楽から現代音楽まで幅広く、ジャズやポピュラー音楽も含まれる。2006年よりフライブルク音楽大学指揮科教授。
モデル合唱団 vocalconsort initium (ヴォーカルコンソート・イニツィウム)
vocalconsort initium (ヴォーカルコンソート・イニツィウム)は、欧州で研鑽を積んだ合唱指揮者の谷郁 (オーストリア)、柳嶋耕太 (ドイツ)の両名の下2015年に設立された室内合唱団。initium(イニツィウム)は「はじまり」を意味するラテン語である。 ソリスト、アンサンブルシンガー、合唱指導者などそれぞれ独自の音楽家としてのキャリアをもつメンバーの高い基礎能力をベースにして、時代・洋の東西を問わず、その楽曲の魅力を最大限に発揮するための多声楽演奏のあり方を追求している。2015年2月、ヴォルフガング・リーム《私の魂は死ぬほど悲しい》、ハンス・アイスラー《戦争に抗って》を演奏しデビュー。2019年11月に北とぴあ国際音楽祭参加公演として第4回演奏会を開催するなど、東京においてこれまで5回の自主単独公演を成功させている。2020年、コロナ禍を機に演奏配信サイトinitium ; auditoriumの設立に主導的に関わり、自身もリモート録音の演奏を含む複数の演奏映像作品を公開しているほか、2021年には同サイトへの出展アーティストと共に初となる音楽フェス「#わからないフェス」を主催し、好評を博す。
動画配信セミナーについて
※この動画配信セミナーは、2022年11月22日に行われた対面セミナーを録画したものをご覧いただくものです。視聴期間中、お好きな時間に何度でもご覧いただけます。
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